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【最短最速】使える英語力への5ステップ学習法【論理的に解説】

【はじめに】


英語学習を始めようとは思っているものの、どこから手を付けていいか分からない方は多いでしょう。

間違った順番で学習しては、成果が出るのに時間が掛かってしまいます。最短最速で確実に「使える英語力」を伸ばすためにも、守るべき学習順序を知っておきましょう。

理想的な順序は以下の通りです。


①発音

②文法

③リスニング

④リーディング

⑤ライティング


なぜこの順番なのか?各項目にフォーカスして解説します。

すでに英語学習がだいぶ進んでいる方であっても、この内容を知らずに伸び悩んでいる人は必ずいます。
英語を指導する立場の方にとっても有益な情報になるはずです。

それでは、はじめましょう。

 


【もくじ】


①発音から入る【何をおいても先ずは発音!】

②文法を把握する【文法は単語と違って限られてる】

③リスニングで抑揚を知る【発音できない言葉は聞き取れません!】

④リーディングで脳内再生できるようになる

⑤ライティングでこれまでの全てを発揮する

【スピーキングは実践で磨く】

【単語学習のタイミングは発音と文法の間】

【今回のまとめ】

 


①発音から入る【何をおいても先ずは発音!】


人間は発音できない文字列をそう簡単に記憶することはできません。

言語は文字ではなく音から誕生しているものです。文字が先に発明されて、その後で音が付けたされたわけではありません。
人間にとっては、文字言語よりも音声言語に触れてきた歴史の方が圧倒的に長いわけです。

ですから、私たちの脳は視覚から受け取る文字情報よりも、聴覚から受け取る音声情報に対して敏感にできています。
したがって、読み方がわからない言葉を覚えることがとても苦手です。

日本語でも経験があるのではないでしょうか?
例えば、読める漢字はすぐに覚えられる一方で、読み方がわからない漢字はなかなか覚えられないことも、同じ理由に起因しています。

英語などの外国語を学ぶ時にも、発音から学び始めないと後が大変です。
よく使われる定型文の暗記はもとより、単語を暗記するのにも苦労することでしょう。

先ずは、簡単な単語を通じて、発音記号と対応させながら口の形や音の出し方を把握しましょう。
発音用に特化した教材では、サンプルに使われている単語に使用頻度の低いものは含まれませんから、この時に必要最低限の単語も知ることになります。いわゆる「基本単語」ですね。

 


②文法を把握する【文法は単語と違って限られてる】


発音と基本単語を身に付けたら、次は文法学習に移行します。

発音は限られたパターンしかありませんし、基本単語は今後も自然と触れる機会があるでしょうから、気付けば覚えてしまっているものでしょう。
なので、発音を最初に済ませておけば、もう後戻りする必要はありません。

文法学習にも同じことが言えます。
文法は単語の配置をパターン化したものですから、発音パターンと同じように、把握するべき数は限られています。
であれば、発音と同じように、早めに習得しておけば後戻りの必要がなくなります。

それに、発音学習のプロセスを通じて基本単語が身に付くのと同じで、文法学習を通じて文章の読み方が身に付くことになります。
早めにこの頭の使い方が身に付いていると、英文に触れるたびに文法知識が呼び覚まされますから、これ以降は、英語に取り組んでいるだけで勝手に文法の復習をやっている状態がデザインできます。後々の勉強にとって、一石二鳥は確実ですね。

しかも、この時点で発音学習は済んでいるわけですから、文法学習以降の全てが発音の復習にもなります。これで一石三鳥です。

 


③リスニングで抑揚を知る【発音できない言葉は聞き取れません!】


ここは発音学習の成果を文章へとつなげる段階に当たります。

こう言うと「発音の直後にリスニングをやるべきだったのでは?」と思う方もいるかと思います。
安心してください。全く問題ありません。

そもそも、個々の単語にアクセントがあるように、文章にはイントネーションがありますよね。このイントネーションは何によって決まるのでしょうか?
答えは「文法」です。
文法で定められた語順には、話者がどこを強調したいのか?話者が何を伝えるための語順なのか?といった情報が組み込まれています。

つまり、英文がどのような抑揚で発声されるのか?という点は、文法なしに理解することができないのです。逆に、文法を済ませたうえでリスニングに取り組めば、なぜそこにイントネーションなのか?なぜそこで文章が区切られるのか?などが直感的にわかるわけです。

要するに、リスニングは発音と文法との組み合わせで成り立ってると言えます。だから、リスニングに至る道として、先に発音と文法がセットで身に付いている必要があるのです。

それに、人間は知らない音からできた言葉は聞き取ることもできません。
①発音から入る【何をおいても先ずは発音!】の項目で「発音できない言葉は覚えられない」といいましたね。この話も同じです。
自分の口で発音を再現できない言葉を聞き取る能力は、人間にはありません。自分で再現できる音だからこそ、リスニングを通じて「それがどんな文脈でどんな風に発声されているのか?」を「自分の体感」に置き換えて理解できるわけです。

こういう意味でも、発音の仕方を体で覚えて、単語と単語の音のつながりを文法から推測できる下地を作っておくことには、明確な役割があるわけですね。

 


④リーディングで脳内再生できるようになる


文法を理解した頭でリスニングを制覇したなら、発音も抑揚もわかってるわけですから、英文を自然に流暢な発音で脳内再生できるはずです。

なので、ここがリーディングの出番になります。

ここまでに身に付けたスキルを活かしながら英文を読むことで、発音・抑揚・文法 すべての復習が自動で成り立つわけです。

逆に、発音・文法・リスニングをすっ飛ばしてリーディングに取り組んだとしたら、日本語のように流暢に脳内再生できませんから、辛過ぎて続かないでしょう。

これまでのすべてがリーディングの下準備として機能するためにも、ここにリーディングを入れるのがベストです。また、ここでの脳内再生トレーニングが、次のライティングの段階に活きてきます。

 


⑤ライティングでこれまでの全てを発揮する


ライティングがリーディングの後に登場する理由は、リーディングの脳内再生を書き出したものがライティングだからです。

誰かに読んでもらうための文章を書いた経験がある方なら分かるかと思いますが、伝わる文章を書くときには、想定読者との脳内会話が欠かせません。会話のメンタルリハーサルを通じて、私たちは他人が抱く疑問のポイントなどを絞っていき、これを一つひとつ潰しながら、取りこぼしのない文章構成をデザインします。

上記はあくまでも「人に伝えるための文章」の場合ですが、畢竟するに、それ以外の目的を持った文章なんてあるのでしょうか?
自分のためのメモ書きや覚え書き・備忘録といったものも、突き詰めれば未来の自分に「伝えるため」に書いてます。

英文ライティングも一緒ですよね。伝えることを目的に書くからこそ、会話のイメージに近い脳内生成・自問自答のようなアプローチは欠かせません。

これを効率良くやってのけるためには、リーディングで培った自然で流暢な発音イメージが必要不可欠でしょう。というよりも、ここまでの4ステップの内、どれが欠けても成り立たない技能と言えます。
よって、最後はライティングでこれまでの全てを発揮する段階なのです。

 


【スピーキングは実践で磨く】


リーディングさえできれば、英語の最大の強みである「膨大な最新情報へのアクセス」は達成できます。
ですから、ライティングで書き手側に立てるようになった段階で、大半の日本人には十分過ぎる英語力がつきます。
この状態でスピーキングの練習に移行すれば、誰よりもスピーディにネイティブのような発話感覚がつかめるはずです。

とは言え、スピーキングはやはり実践を通じてスキルを高めていくのが最適です。
そこで、ここまでの5ステップをこなした上で、最終段階として英会話スクールなどを利用することをおすすめします。
外国人の友人や恋人が欲しかったり、ビジネス英会話のリハーサルがしたい方には、やはりオンラインの英会話スクールがうってつけです。

英会話スクールに通うにあたっても、ここまでの5ステップは決して忘れないでくださいね。例えば、留学でキチンと成果を出して帰ってくる英語学習者というのは、留学以前にちゃんとこれらの段階を踏んでいるものです。
オンラインの場合も、もちろん同じです。意義のある自己投資にするためにも、確実な下地を作っておきましょう。

 


【単語学習のタイミングは発音と文法の間】


ここまでの英語学習順序の中に、わたしは敢えて「単語学習」を含めませんでした。
理由は単純で、単語学習には終わりがないからです。

発音や文法のパターンがおよそ有限であるのに対して、単語は未来にも生まれるものですから、その数は事実上無限です。ですから、単語学習には終わりがありません。

とはいえ、単語知識なしに使える英語力は手に入らないことも事実です。
ネイティブであれば、日本人が読書などを通じて自然にボキャブラリーを増やすように、英語の本を読んだり洋画を観たりして自然に増やせばいいのでしょう。
しかし、外国人として「スキルと呼べる英語」を身に付けるために、そんな時間は掛けられませんよね。

ですから、私なりの回答を用意するなら、単語学習は「発音学習と文法学習の間」に入れ込むのが最適かと思います。文法学習と並行できると尚よいでしょう。

3つ理由を説明します。


・発音がわからない単語は覚えられない

・文法学習とセットだと、単語の恩恵がわかりやすい

・リスニング前にボキャブラリーを稼いでおきたい


・〈発音がわからない単語は覚えられない〉


発音を身に付けた後に単語学習を持ってきた方がよい理由は、発音方法がわからないまま単語学習をやっても覚えられないからです。


・〈文法学習とセットだと、単語の恩恵がわかりやすい〉


文法学習との並行をお勧めする理由は2つあります。

1つ目は、単語がわからないことで苦労する初めてのタイミングが「文法学習」だからです。

文法学習の段階で、学習者は初めて「英文」というものに触れるはずです。と同時に、ここで初めて単語の意味が分からないもどかしさを感じることになります。
この「もどかしさ」が単語学習に対するモチベーションになる。というのが1つ目の理由です。

文法学習と並行させることで、英文を読むにあたっての「単語を知っていることの有り難み」も感じられることでしょう。


・〈リスニング前にボキャブラリーを稼いでおきたい〉


文法学習との並行をお勧めする理由の2つ目です。

2つ目は、次のリスニングの段階に進むにあたって、なるべく多くの単語の音に慣れている方が都合がいいからです。

いくら英語の発音が聞き取れたとしても、大量の意味不明な単語が怒涛の勢いで流れ込んできたら、誰だって流石にやる気をなくします。

それに、私たちが英語のリスニングに使う教材の多くは、アカデミックな内容を多分に含んでいます。文法的には単純な文章構造である一方で、単語を知らないと全く太刀打ちできない代物ばかりです。

こうした背景から、リスニングに入る前にボキャブラリーを稼いでおいた方がいい。というのが2つ目の理由になります。


・〈単語は必要になったら一気に覚える〉


とどのつまり単語学習には終わりがないものですから、発音と文法の間に単語学習を入れ込んでみたところで、再びまとめて単語を入れ直す必要性が巡ってくることは間違いありません。
特に、リーディングとライティングの段階で必要性を実感する人は多いでしょう。

ですから、「学習者が必要性を感じた時点で単語集を手に取る」というのが実は単語学習の最適解と言えます。

 


【今回のまとめ】


①最初に発音をやっておくと、その後の学習全てが発音の復習になる。

②次に文法をやっておくと、その後の学習の全てが発音と文法の復習になる。

③次にリスニングをやると、その後の学習の全てが発音と文法、リスニングの復習になる。

④次にリーディングをやると、その後の学習の全てがこれまでの復習になる。

⑤最後のライティングは、これまでの全ての学習の復習になる。


という具合に、この順番を守るだけで英語学習の効率が雪だるま式にアップしていきます。投資で言えば「レバレッジが利いている状態」ですね。


そして、スピーキングについても、5ステップを守っていれば下地は確実に出来上がります。
単語学習には終わりがありませんが、発音を学んだ後、できれば文法学習と並行しましょう。


考え方の流れとしては、


①言葉なのだから音から入るべき。よし、発音をやろう!

②発音ができたから、音つながりでリスニングを練習したいところだけど、文法なしには抑揚の役割が掴めない。それなら文法が先だ!

③音も文法もわかって、ようやくリスニングが効果的にやれるぞ。

④リスニングで発声の流れには慣れたから、音なしの文章になっても問題なく脳内再生可能。というわけでリーディングへ。

⑤英文読解を通じて書き方も大体わかった。じゃあライティングで書き手側の視点を知ろう。

⑥座学でやれるすべてを終えた今、いざスピーキングで実践へ!


こんな具合に理解すればわかりやすいのではないですかね。

ではまた。